日本一周のソーラーカー 
角倉 2007/8/20(月) 07:01 No.0708200701
電気エネルギーと自動車の関係を調べていると色々と面白い事が見えて来るのですが、
今回は、テレビ放送でおなじみの、
日本一周に挑戦しているソーラーカー↓のエネルギー事情について考えてみました。
http://www.ntv.co.jp/dash/solar/
走行表がこちら↓にあって、日数と走行距離の関係を知る事ができます。
http://www.geocities.jp/ma_hamu/data/sora/sora_00.htm

ただ、いつものことですが、かなり想像の部分があるので、実際とは違っているかもしれません。
あくまでも推論です。

まず車体については、
ダイハツハイゼットを電動に改造して、その屋根の上にソーラーパネルを載せただけなので、
電動カーとしての諸元はこれ↓に近い物になっているはずです。
http://www.rokko.or.jp/users/daihatsu/s82v/
http://www.env.go.jp/air/car/vehicles2003/htm/ele003.htm

搭載バッテリーについては不明な所が多いので、とりあえず、
ハイゼットEVと同程度の公称値14kWh辺りの物を使っていると仮定しておきます。

ソーラーパネルについては、
車体寸法からして最大でも4平方メートルしか面積がとれません。
発電力は1平方メートルにつき100Wが常識的なところなので、
4平方メートルなら400Wとなります。
従って、1日当りの発電量は、斜め照射のロス分を考え実質3〜4時間発電とすると、
0.4kW×3.5h=1.4kWh。
曇りや雨の日、冬場の太陽高度の低さ、などを考えれば、
年間の平均発電量は1日当り1kWhに満たない事が予想されます。

これとは別に、一般住宅用ソーラーパネルの統計データからも計算してみると…。  
公称1kWのシステムでは年間1000kWhの発電量となっています。
これを1日分に直すと1000÷365=2.7kWh。
ソーラーカーのパネルを0.4kWと仮定すると、
1日当り2.7×0.4=1.1kWhの発電量になります。
ただ、ソーラーカーでは家の屋根と違ってパネルが水平なのでその分の効率低下を考慮すると、
この試算でも1日1kWhは発電出来ない事になります。

この他に、バッテリーを充電する時などの電気的なロス分も含めれば、
実際に有効利用出来る電力量はボイジャーバッテリー1個分の0.7kWhに近くなってしまいそうです。

つまり、以上の事をまとめると、
晴れた日のお昼時はもっと良い結果になるとしても、年間を通して考えると、
このソーラーカーで発電出来るのは1日当りボイジャーバッテリー1個分強のエネルギーでしかない、
と予想されるのです。


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