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ドクター角倉の電動機情報(掲示板より抜粋) 65)

65)超小型燃料電池 (2004年6月28日〜6月29日)

超小型燃料電池

ご無沙汰しております。
ネットをウロウロしていましたら、面白い物を見つけたのでリンクをしておきます。
まだまだ出力は弱いですが、わずか2mLのアルコールでウォークマンの様な物なら 20時間の駆動が出来る様です。 現在マイクロ機はリポ全盛ですが、近いうちには充電さえ不要になるかもしれませんね。 そしていずれは大きな機体も飛ぶかもしれません。 しかし、電動機もアルコール燃料で飛んでしまうなんて笑えてしまいますね。
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2004_06/pr_j2401.htm
(杉山@静岡 氏)


Re:超小型燃料電池

メタノール2ミリリットルで、100ミリワットが20時間との事ですね。 燃料電池システムがこんなに小さくなるなんて驚きですが、エネルギーについてちょっと考えてみました。
出力は100ミリワットが20時間なので、電力量は 0.1W×20h=2Wh(ワット時)
一方、メタノール2ミリリットルのエネルギーですが、こちらがちょっとあやふやで・・・。
通常、燃料としての発熱量なら、メタノールは1グラムあたり約5キロカロリー。
これを「キロカロリー」から「ワット時」に変換すると5.8Wh/g
(変換は↓こちらで)
http://www.unitmarket.jp/

でも、燃料電池の場合は燃焼によって取り出すエネルギーではないので、これがあてはまらないのか(この辺良く解らないので詳しい方に教えて欲しいのですが) ネットで調べたところ、
http://unit.aist.go.jp/mcfc/FAQ.htm
3.3Wh/gなんていうのもありました。

良く解りませんが、一応この3.3Wh/gという事で2ミリリットルのメタノールのエネルギーを計算してみると。比重が約0.8ですから
2×0.8×3.3=5.28(Wh)
発電効率は2÷5.28×100=38%

普通の大きさの燃料電池でも、発電効率は40%程度らしいですから、各データに間違いが無いとすれば、この小型燃料電池システムは大したものですね。


グロー燃料から取り出せるエネルギー

15クラスのグローエンジンでは、100ccの燃料からどれだけのエネルギーを取り出せるのか、考えてみました。
まず、オイル分を差し引くと、実際に燃焼に使う分は80ccとなります。
メタノール+ニトロメタンの比重を0.9とすると、燃料の重さは72グラム。
メタノールもニトロメタンも1グラム当たりの発熱量を5.3cal/g(=6.2Wh/g)とすると、
総発熱量は6.2×72=446Wh(ワット時)

グロー燃料100ccの持っているエネルギーは、この様に400Wh程度となりますが、問題になるのが、グローエンジンの効率です。
内燃機関の効率は意外に低く、自動車用のガソリンエンジンでさえ、精々20%台です。
濃い混合気で燃料垂れ流し状態の2stグローエンジンの場合、どれだけの効率になるのでしょうか?
これは全くの想像ですが、恐らく10%に満たないのではないでしょうか。 (模型用グローエンジンの効率について御存じの方は是非教えてください)
仮に、10%の効率とすると、グローエンジンで取り出せるエネルギーは40Wh程度となります。
バッテリーの持っているエネルギーについては以前書きましたが、6セル-3300(7.2V-3.3Ah)ニッケル水素バッテリーで、23Whです。 モーターの効率を75%とすると、17Whのエネルギーが利用できる事になります。

実際のところ、電動スポーツ機のモーターランは全開なら4分程度ですし、グローエンジンではその倍くらいの運転時間は普通ですから、上の計算も、それ程見当はずれではないようですね。

参考サイト
http://www.cosmo-rc.com/himitsu/index.html
http://www.unitmarket.jp/



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角倉真広 
kdkr@cb.mbn.or.jp
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